東京のオリンピックとパラリンピックが予定されています。2020年ですね。
このオリンピックに関してさまざまな思惑があり、やっと旧国立競技場の取り壊しがはじまり、オリンピックの構想をより練りあげようというのが現在でしょう。
東京オリンピックは、オリンピック、パラリンピック、テクノピックの3つ、とくにその後半の2つに焦点をあてたらどうでしょう。パラリンピックを中心に据えるべきという為末大さんのアイデアももちろん素晴らしいと思います。かつてない試みですから。
そこにさらに、極東のアニミズムの地である日本、その東側で行われるというオリンピックであるということを考えたら、ロボット、アンドロイド部門があっても、なにも不思議はないでしょう。またこういう思考方法は、ヨーロッパからは出て来にくいでしょう。
近代オリンピックは、人種差別主義者とも言われるクーベルタンによって提唱されています。その後の流れを簡単にみてみます。
1920年のアントワープ大会からいまのオリンピックに近い形になり、1936年のベルリンオリンピックから、国威発揚の位置付けがオリンピックに与えられました。クーベルタンはヒトラーと親交をもっていました。その後、1964年の東京オリンピックから、「途上国」がインフラ整備をする機会としてオリンピックの意味が変わりました。
現在は、オリンピックには2つの特徴が入り混じっていると言えます。北京オリンピックや、次回2016年のリオデジャネイロのオリンピックのような、インフラ整備型のオリンピックがひとつ。もうひとつは、2012年のロンドン大会のような、都市の中心部で既存の設備を生かしながら行うオリンピックです。東京はコンパクト・オリンピックであることを打ち出していますから、ロンドンの系譜に入るでしょう。
またパラリンピックは、2004年アテネ大会より本格的に行われ、いまに至ります。
2度めの、そして返上した1940年の会を入れると3度めの東京オリンピック。ここでなにか特徴を出し、東京(日本)のブランド価値をつけて行くとした場合、すでに展開しつつあるロボット、アイドロイド、ガイノイドの枠を作るのは十分にありでしょう。
このことは日本のロボット産業にさらに火をつけるに違いありません。産業が発展するには、社会的な後押しが必要です。オリンピックの火、聖火をロボットが持って走る、そういうシーンはいままで思い描かれたことがないことでしょう。